突然ですが、「わたしって共感力がないのかも」と悩んだことはありませんか?
共感力とは、他人の感情や立場を理解し、共有する能力のこと。
相手の気持ちに寄り添い、適切な対応ができる力のことを言い、人間関係をよくするために大事なものです。
もし、同じパートの同僚が仕事と子育ての両立で悩んでいると話したとき、良かれと思って
「みんな忙しいんだから、頑張るしかないよ。」など、正論で話していませんか。
この対応で励まされる人もいますが、中には「無神経な人」、「デリカシーがない」と思われることもあるでしょう。
わたしも正論言って、友人と気まずくなったことがあります。
相手の気持ちを理解することが難しく、感情移入が苦手な女性も多いかと思います。
今回は、そんな悩みを抱えるあなたに、共感力を高めるための最低限のポイントをご紹介します。
なぜ人間関係に共感力が重要なのか?
共感力は他人の立場や気持ちを尊重することで、信頼関係を築くことができます。
コミュニケーションが円滑になり、誤解や対立を防いだり、人間関係のストレスを減らすことができます。
わたしの話を理解してもらえてるって気持ちになりますよね。
共感力を高めることで、場の雰囲気が良くなるだけでなく、より良い問題解決へと結びつき、全体的な満足度が高まります。
さきほどの、パートの同僚の例をもういちど考えてみましょう。
パート主婦
また、子どもが熱を出して仕事休んでしまったよ。
子育てしながら仕事するのって疲れるよね。
大変よね。わたしに手伝えることがあったらいつでも言ってね。
どうでしょう?同僚はサポートされていると感じ、気持ちが軽くなったのではないでしょうか。
共感力がないコミュニケーションとは
- 相手の気持ちを無視する
- 自分の意見を押し付ける
- 相手の話を聞かない
冒頭の返し方は、相手にとって、冷たく感じてしまったり、ストレスが増すばかりです。
あなたに共感力がないと感じる原因
共感力がないと感じる理由は、いくつかあります。
- 他人に興味がない
- 自分のことで精いっぱいに感じる
- コミュニケーションスキルの不足
- 共感してもらえない環境で育った
- 論理的思考が強い
他人に興味がない
他人に興味がないと、相手の気持ちや立場を理解しようとする気持ちが足りず、共感することが難しくなります。
職場で同僚が疲れてそうな顔をしていても、「そんなことはどうでもいい」と無視してしまいがちです。
相手への関心が少ないため、共感力が低くなりやすいです。
他人に興味がない性格なのは、生まれつきの場合もあります。
もしかしたら、自分が他人から理解されていないと感じていたり、過去の人間関係で傷ついた経験がある場合もあります。
自分のことで精いっぱいに感じる
自分のことで精いっぱいになっていると、他人の気持ちや状況にまで気を配る余裕がなくなります。
家庭や仕事で忙しい主婦は、自分のやるべきことに追われ、周囲の人々の気持ちに気づくことが難しいこともあります。
そんなときに他人の話を聞いても表面的にしか捉えられず、共感すしてくれないと思われることもあります。
自分のことで精いっぱいになっている原因として、ストレスや疲労、時間の管理がうまくできていないことが考えられます。
コミュニケーションスキルの不足
コミュニケーションスキルが不足していると、相手の話をうまく聞いたり、相手が求めている返事をすることが難しくなります。
人の話を途中で遮ったり、自分の意見を押し付けたりしていませんか。
自分からよく話しているので、コミュニケーションとして問題なさそうですが、相手の気持ちを無視していますよね。
共感力を高めるために大事なことは、相手の話を最後まで聞き、理解しようとする姿勢を持つことです。
共感してもらえない環境で育った
共感してもらえない環境で育つと、自然と他人に寄り添うことを学ぶ機会が少なくなります。
以下は一例です。
- 自分の感情や意見が無視される環境で育った
- 周囲が忙しそうで話しかけられなかった
- 親や先生から気持ちを理解してもらえず冷たく扱われた
- 学校や職場で競争が多かった
- 否定的な反応や裏切りの体験が多かった
このような環境で育つと、自分も同じように他人に共感することが難しく感じることがあります。
共感の経験が少ないことで、他人との感情的なつながりを築くのが難しくなるのです。
論理的思考が強い
論理的思考とは、感情よりも事実やデータに基づいた判断を優先して考えることです。
このため、他人の感情に対する理解や共感が難しくなることがあります。
問題解決において感情的なアプローチより、論理的な解決策を重視するため、相手の感情に気づかないことが多いです。
論理的思考は、もともとの性格の場合もありますが、過去の経験や職場環境によって影響されることもあります。
共感力を高めるための方法
共感力は意識的に高めることができるスキルでもあります。
日常の中で他人の立場に立って考える練習をすることで、少しずつ共感力を育てることが可能です。
共感力を高めるための具体的な方法として、以下の点に注意してみましょう。
- 感情を観察する
- 相槌打って聞く
- すぐに解決策を言わない
- 自分が感じたことを言葉で言う
感情を観察する
他人の気持ちを観察することから始めてみましょう。
- 表情
- 声のトーン
- 体の動き
などを注意深く見てみましょう。
もし、子どもが学校から帰ってきて元気がない様子だったら、
「どうしたの?」と声をかけますよね。
観察することで、相手の気持ちに気づき、その気持ちに対する適切な対応ができるようになります。
家事や仕事で忙しいこともありますが、少しの観察と気配りから始めてみましょう。
相槌を打って聞く
相手の話をしっかり聞いてみましょう。
話を聞くときは、「うん、そうだね」と相槌を打ちながら話を聞くと、相手は「話をちゃんと聞いてもらえている」と感じることができます。
表情やリアクションを加えると、より一層よくなります。
相手が嬉しい話をしているときに微笑んだり、悲しい話をしているときに真剣な表情をすることで、相手は自分の感情が理解されていると感じやすくなります。
相手の気持ちに寄り添う表情やリアクションを心がけることで、より深い共感を示すことができます。
すぐに解決策を言わない
相手が問題を話しているとき、すぐに解決方法を提案するのではなく、まずその気持ちを受け止めることが大切です。
「それは本当に大変だったね」と言葉をかけることで、相手は安心して話を続けることができます。
すぐに解決策を求めると、相手の感情を無視し、コミュニケーションが表面的になりがちです。
相手は理解されていないと感じ、関係が希薄になることがあります。
解決策を急がずに、まずは相手の気持ちに寄り添うことで、相手も心を開きやすくなり、信頼関係が深まります。
必要であれば一緒に解決策を考えると良いでしょう。
自分が感じたことを言葉で言う
相手の話を聞いて自分が感じたことを素直に伝えることも、共感力を高める方法のひとつです。
共感力を高めるために、自分が感じたことを相手に伝えることはとても有効です。
感じたことが思いつかないときに備えて、一例を用意します。
以下のような言葉を使うと、相手が喜びや安心感を感じやすくなります
1. 共感の言葉
- 「それは大変だったね。よく頑張ったね。」
- 「わかるよ、その気持ち。私も似たような経験があるよ。」
2. 感謝の言葉
- 「話してくれてありがとう。あなたの気持ちを知れて良かったよ。」
- 「こんなに正直に話してくれて感謝してる。」
3. 承認の言葉
- 「あなたの意見、本当に参考になるよ。」
- 「そのアイディア、素晴らしいと思う!」
4. 励ましの言葉
- 「あなたならきっと乗り越えられるよ。応援してるからね。」
- 「一緒に頑張ろう。あなたならできるよ!」
5. サポートの言葉
- 「何か手伝えることがあれば言ってね。いつでもサポートするよ。」
- 「困ったときはいつでも声をかけて。力になりたいから。」
自分の感情を言葉にすることで、相手とのコミュニケーションが深まり、お互いの理解が深まります。
家庭や職場で、この方法を試してみてください。
共感力が低い人は、理由や解決策などの正論から先に伝えがちです。
正論を述べる前に、相手の感情や状況にも配慮することが大切です。
たとえ正しいことを言っていても、相手の気持ちを無視してしまうと、逆に反感を買うこともあります。
共感力を高めるために、以下の言葉を使うのは避けましょう。
1. 感情を否定する言葉
「そんなことで悩む必要はないよ」
「それくらい大したことないでしょ」
2. 問題を軽視する言葉
「それはあなたの気のせいだよ」
「そんなのどうでもいいじゃん」
3. 自分の意見を押し付ける言葉
「わたしはこうしたけど、あなたもそうするべきだ」
「あなたの考えは間違っている」
4. 感情を無視する言葉
「泣いても何も変わらないよ」
「もう終わったことだから気にしないで」
5. 競争心を煽る言葉
「他の人はもっと頑張っているよ」
「それくらいでくじけちゃだめだよ」
相手の感情や立場を尊重せず、相手に冷たく感じさせてしまう可能性があります
共感力を高めるためには、相手の感情に寄り添い、理解を示す言葉を選びましょう。
まとめ
日々の生活で共感力を少しずつ実践することで、自然と高まります。
家事や仕事の合間に共感力を高める練習をしてみてください。
気になる本やドラマを探したり、映画を見に行ってみるのもよいでしょう。
さまざまなキャラクターの感情やストーリーを理解することで、他人の気持ちや立場に共感する力を高めることができます。
実生活での人間関係にも良い影響を与えることができ、共感力の向上に役立ちます。
共感力は人間関係を良好に保つために非常に重要で、相手の話をしっかり聞き、他人の立場を考える練習を取り入れることで向上します。